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歯がなくなった場合には、主にインプラント治療、ブリッジ治療、入れ歯治療の3種類の治療方法があります。ここではインプラント治療とブリッジ治療の違いについて説明します。
インプラント・ブリッジ比較表
インプラント | ブリッジ | |
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歯を削る | なし | あり |
解剖学的制約(適用範囲) | 受ける | 受けない(前後に歯は必須) |
外科処置 | あり | なし |
トラブル | 特有のトラブルあり | 通常の歯と同様 |
咬合力・咀嚼能率 | 100~80%(天然歯と比較) | 100~60%(天然歯と比較) |
咬合力の負担 | 人工の歯根で負担 | 前後の歯で負担 |
違和感 | なし | |
審美性 | 被せ物によって自由に選択 | |
長期安定性 | 10年残存率90%以上 | 10年残存率50~70% |
メインテナンス | 天然歯と同様に必要 | |
費用 | 保険適用なし | 保険適用あり |
期間 | 最短でも2~3ヶ月 | 2~3週間 |
歯を削ることについて
インプラント治療 | 人工の歯根を歯のない所に埋め込み、その上に被せ物を作ります。そのため、周囲の歯を削る必要はありません。 |
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ブリッジ治療 | 歯がない所の前後の歯を土台にするため、全周にわたって1~1.5mm程度削る必要があります。欠損した歯が増えると、土台も多く必要となるため、削る歯が増えます。 |
周囲の状態から受ける影響について
インプラント治療 | 骨の厚みや高さ、神経や血管の位置など解剖学的な状態に制約を受けます。骨の高さや厚みが足りない場合は、インプラント治療はできません。 |
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ブリッジ治療 | 骨や神経などの解剖学的な制約は受けません。欠損部分の前後に歯があれば治療可能です。 |
外科処置について
インプラント治療 | 外科処置が必要です。歯肉の切開や骨に穴を開ける事に抵抗のある方には治療ができません。 また高血圧などの全身疾患がある場合も、治療ができない事があります。 |
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ブリッジ治療 | 前後の歯を削る必要がありますが、歯肉の切開などの観血的な処置(血が出る処置)は必要ありません。 また全身状態から制約を受けることもありません。 |
参照 : インプラント治療時に行われる手術について
トラブルについて
インプラント治療 | 手術中のトラブル(神経や血管の損傷)・インプラントが骨に定着しないトラブル・インプラント周囲炎(天然歯における歯周病)によるトラブルなどがあります。 |
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ブリッジ治療 | ブリッジ治療特有のトラブルというより、土台の歯が虫歯や歯周病になることがあります。もちろん歯を削ることは虫歯のリスクを高めます。 |
参照 : インプラント治療とトラブルについて
最大咬合力、咬み砕く能力について
インプラント治療 | インプラントは天然歯にくらべて、最大咬合力が同じかそれ以上、咀嚼能率(物を咬み砕く効率)が約80%です。 |
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ブリッジ治療 | ブリッジは天然歯にくらべて、最大咬合力が同じぐらい、咀嚼能率(物を咬みみ砕く効率)が約60%です。 |
咬む力の負担について
インプラント治療 | インプラントは咬合力を人工の歯根のみで負担しますので、他の歯に負担が及ぶことはありません。 |
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ブリッジ治療 | ブリッジ治療では欠損部分に加わる咬む力を前後の歯で負担します。よって土台となる歯に余計な負担がかかります。 |
違和感・使用感について
インプラントもブリッジも固定性です。入れ歯のようにしゃべりづらい、咬みづらい、口の中での異物感などはありません。
審美性について
審美性は、被せ物の種類によりますので、自由に選択できます。セラミックで被せれば審美性は良くなり、銀歯では審美性は悪くなります。
参照 : 被せ物の種類については
平均寿命について
インプラント治療 | 10年生存率(10年後も問題なく使用できているか)は90%を超えます。 |
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ブリッジ治療 | 10年生存率は50~70%です。 |
メインテナンス方法について
メインテナンス方法に違いはありません。インプラントもブリッジも同様に、定期的に歯科医院でクリーニングすれば、良好な治療結果が長持ちします。
参照 : 虫歯や歯周病を「治す」から「防ぐ」へ、当院の予防歯科について
費用について
インプラント治療 | インプラント治療は保険適用外で、費用が高額になります。 |
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ブリッジ治療 | ブリッジは保険適用内と適用外を選ぶことができます。 |
治療期間について
インプラント治療 | 手術後にインプラントが骨に定着するまで待つ期間が必要です。上顎で最低3ヶ月、下顎で最低1.5ヶ月です。また骨の量が少なく、骨を作ってからインプラント治療を行う場合は、半年から一年程度かかる事もあります。 |
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ブリッジ治療 | 2週間前後で治療が終了します。(歯を抜いてから治療開始まで、三ヶ月以上開ける必要があります。) |
インプラントとブリッジの比較ポイントまとめ
インプラント治療とブリッジ治療を比較する上で大きな違いの一つに、前後の歯を削るというポイントがあります。
前後の歯が過去に処置をされていない健康な歯の場合、ブリッジ治療は歯にとって大きなマイナスになります。
しかし欠損部分の前後の歯がすでに被せ物で治療されている場合は、このポイントの優先順位は低くなります。このように残っている歯の状態や解剖学的な状態等により、メリット・デメリット、トラブルの有無や平均寿命、費用や期間などは変わります。
上記の内容はあくまで一般論です。歯科医院で検査を受け、あなた自身の現在の状態を知り、それに基づくメリット・デメリット、治療後の見通しなどの説明を受けてから判断してください。自分の状況を詳しく知りたい方は歯科相談をご利用ください。